現代の住宅において、床材はフローリングが多くなってきていますが、畳の持つ魅力が見直されてきています。日本の伝統的な床材である畳は、日本の風土によく合うのです。畳が持つ優れた機能性に触れながら、4つのメリットを紹介します。
(調湿)
畳(イ草)には、水分を吸い込んだり放出したりする調湿作用があります。吸湿量は一畳で500mlと言われるほど大容量です。梅雨から始まり高温多湿になる夏場には、高い吸湿性により室内の温度を快適に保ってくれます。さらに、水分を放出する性質は乾燥する冬場には乾いた室内の空気を潤してくれるため、健やかに過ごすことができるのです。
(保湿)
断熱性に優れているため、外気を遮断し室内の空気を外に逃がさない保温効果をもたらします。畳の厚み(55mm~58mm一般的な厚み)と内部に含んだ空気によって、冷たい外気を遮断し、寒い冬でも室内の温度を暖かく保つことが可能です。また、暑い夏には冷房の涼しさを逃がさず留めてくれる効果があり、快適に過ごすことができます。
(防音)
畳特有の厚みと空気をたっぷり含む性質によって、防音効果をもたらします。和室は静かなイメージが強いですが、畳が音を吸収してくれることもあって、実際にフローリングよりも静かに過ごせるのです。また、畳の上を歩く時も歩行音を畳が吸収してくれるため、階下への音の影響を減らしてくれます。
(香り)
[畳(い草)に主に含まれている香り成分には、「フィトンチッド」「a-シペロン」「バリニン」が含まれています。これらの成分を体に取り込むと、自律神経を安定させたりストレスホルモンを減少させたりするリラックス効果が得られます。イ草の畳を敷いた和室で過ごす時間は、森林浴のような安らぎを与えてくれます。